2017年1月21日土曜日

地方創生カレッジの講義についてざっくりとコメント

地方創生カレッジ、少なくとも開講時に設定されいてた講義は一部DMO関連を除き、すべて視聴した。ただし、受講途中のものや、不要と判断して視聴を中止したものが(8つくらい)あるのだが。

総じて、無料でこれだけコンテンツが出してもらえるならありがたいので、学習意欲がある人にとってはいい機会になっていると思う。地方創生に関心がなくても、ビジネス教養を養いたければ、ビジネス志向のコンテンツを選択して受講すれば良い。10年前にこれと同様のものがあれば私の人生ももう少し違っていたかもしれない。。。
他、総論としての感想。

  • この国のICTは終わってる
    きっとこの国でICTに関わっている民間企業の連中は、国に関わるよりGoogleやAmazonの家畜奴隷のほうがマシだと思っているのだろう
  • 国の本気が見られない
    新しい社会を創造する=(構造改革≒規制緩和)、という話しはほぼノータッチ。結局官庁連中は自分たちのポジションを守ることが最優先なのだろう。まあ当然だが


講義についてもいくつかコメントを残しておく。

地方創生に携わるなら基礎編・概論の2本(地方創生の課題と成功する地域の条件、あるものを生かす地域力創造)は地方創生について政府に助言する立場の人間の考えが述べられているので必見。

「シティマネジメント基礎」は公共政策に絡む講義としては唯一「媚びない」姿勢が明確で、説得力のある主張を展開していた。理路整然としながらも講義としてのバランスがよく、学習しやすかった。「地域産業の開発と運営~面的スケールアップのケーススタディ~」はケーススタディを体験できるもので、向学心が高い人はチャレンジすると良いだろう。同じ講師の「事実を正しく認識するための分析の技術」もあわせて視聴すると学習しやすい。
他、個人的に為になった講義も少なからずあったが割愛。過半数はちゃんとした講義という印象なので個人の志向に合わせて受講すれば、と思う。BBTの講義は基本的に大企業サラリーマン向けなので、地方創生の現場に適用する前提とするとそれ相当のリテラシーが必要。

あと一応、個人的に×だった講義の傾向を書いておく。
  1. 自己啓発臭が強い
  2. 作文を読んでいるだけ
  3. 思い込みが激しいのか、いわゆる御用学者なのか、という一方的な主張が前提のもの
  4. 疑似科学的
4は事例紹介に顕著。何となくよさげに聞こえるモノコトに対してそれっぽい理屈のようなものをつけて説明するが比較検討や検証がないので、単なる思い付きのモノコトと何が違うのかわからない。それっぽい理屈がついているからただの思いつきより太刀が悪い。